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2017年3月

裁判員制度

久々の更新なのにワンコの事以外の話になります。
実は今年、裁判員に選出され裁判員裁判に参加しました。参加するまでは、絶対に選ばれたくない、選ばれたら何かしらの理由をつけて選任されないようにしようと思っていました。でも今は、参加して本当に良かったと思っているし、いい経験ができたと感謝しています。仕事をリタイアした後だったらもう一度やってもいいと思えるくらいです。
 
そこで裁判員に選ばれることに不安を抱いている方のために、僕個人の感想や選出までの簡単な流れを説明しようと思います。
 
1.裁判員候補者名簿に登録された事の案内
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いきなり裁判員に選ばれましたっていう連絡が来るわけではありません。まず写真のような封書が届きます。これだけでは裁判員に関する事かどうかわかりませんよね。これを受け取ったママさんは、びっくりして会社に電話してきました。「お父さん、何か悪いことしたの? それともスピード違反でもして写真に撮られたの? 最高裁判所から何か来てるわよ」って、、、違法な悪いことをした覚えもなく、スピード違反でいきなり最高裁判所から出頭命令が来るわけもないので、たぶん裁判員に選ばれたかなと想像できました。coldsweats01 だから、せめて封筒に「裁判員に関すること」って一言書いていてほしいですね。ママさんの狼狽ぶりは思い出すだけで笑ってしまいます、、、てか、そんなに信用されてないのかぁって思っちゃいました。
で、やっぱり中身は「この1年の間、貴方を裁判員として呼ぶかもしれませんので覚悟しといてね」という旨が書かれた書類でした。僕の場合は、平成27年11月に送られてきて、平成28年2月から平成29年2月までの1年間で裁判員として選ぶかも知れないからねぇっ、首を洗ってまっててねぇってことでした。
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封筒の中身は写真のような裁判員制度の説明(DVD付き)と調査票が入っています。調査票は辞退の希望等を確認するためのものですが、仕事があるからとか、会社が忙しいからとかは理由になりません。自分が不在になることで、会社がぶっ潰れるほどの損害を与えてしまうほどであれば辞退させてもらえるかもしれませんけど。ただ無条件で裁判員になれない人や、裁判員を辞退できる人はいます。
裁判員になれない人は、国務大臣、裁判官・検察官・弁護士等、裁判所・法務省職員、県知事及び市町村長、警察官、自衛官、弁理士、司法書士、禁錮以上の刑に処せられた人などです。 また辞退できる人は、 70歳以上、学生、会期中の議員、 過去5年以内に裁判員・補充員になったか、 3年以内に選任予定裁判員を経験したか、 過去1年以内に裁判員選任手続きに出頭した人、 重い病気、手を離せない介護をやってる人や長期海外出張・旅行等が決まっている人です。
 
2.裁判員候補者として選出された旨の案内
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僕の場合、とっくに忘れた頃の平成28年12月にA4大書類が入る封筒が送られてきました。中身は写真のような裁判員制度の説明書、裁判員等選任手続き期日のお知らせ、そして質問票です。質問票は「裁判員として参加できない正式な理由はありますか?」という質問に答える紙です。質問票を返送して、裁判所から「あなたは選任手続きに来なくていいよ」という趣旨の連絡なり案内がない限り、裁判員等選任手続き期日に裁判所に出頭しなくてはなりません。裁判員等選任手続き期日のお知らせとは法的効力のある出頭命令なので、安易に考えて無視したら罰金を取られますよ。wobbly
 
3.裁判員等選任手続きに参加
会社員の事を考慮せず、普通に平日にやるので、仕事は休まなくてはなりません。幸いにも僕が勤めている会社は、会社の就業規則だけでなく、同僚や上司の理解もあるため、特別有給休暇として給料にも賞与にも影響しない形で休みが取れました。でなければ、いくら国民の義務だと言われても、こっちも生活っちゅうもんがあるんやって言いたくなりますよね。僕の時は、この時点で70人弱くらいが参加していました。この中から、6名の裁判員と3名の補充裁判員が選ばれます。あっ、決して補欠裁判員ではなく、補充裁判員ですのでお間違え無く。補充裁判員の人数は裁判にかかる日数等で決まるようです。何故なら、裁判員は6名必要で、何らかの事情で1名でも欠けたら、その時点で裁判が終了し、何カ月か後に1から裁判をやり直す必要があるからです。なので、裁判日程が短い場合は補充裁判員がいない場合もあるようですが、だいたい2名くらいは選ばれるようです。僕の場合は3名の補充裁判員でした。
この選任手続きでやることは;
1.裁判員裁判の流れに関するDVD放映
2.今回の裁判に参加する人(裁判長・弁護人・検察官)の紹介
3.質問票への記入(ここでは、すでに扱う事件や日程が決まっているため、この期間にどうしても外せない急な用事が入ったり、今回の裁判で平等に判断出来ないといった理由があるかを聞かれます。)
4.ここまできても、まだやりたくないっていうのを直訴できる個人面談
5.抽選結果発表(コンピュータによるランダム抽選のようです、ほんまかえ?)
 
4.裁判員としての宣誓
抽選会の後、裁判員として選ばれた人達は別室行きとなります。
「わたしたちは、裁判員として公平な判断をすることを誓います」みたいな感じで宣誓させられ、正式に裁判員としての業務が始まります。
ここまでが裁判員に選任されるまでの流れです。ここから先は正式に裁判が始まるのですが、裁判員として書けることは、公判で話されたことや、個人的な感想だけであり、評議の内容や進め方等についてはNGとなります。ただ評議では本当に公平に議論され、決して裁判長や裁判官から結論ありきの誘導をされることはありません。むしろ、勉強漬けで司法試験を合格したガチガチのエリート達に、机上の論理じゃなく、実際はこういう心理が働くんだって言うことをわかってもらいたく、議論に熱が入ることもあり、面白いですよ。
 
5.公判
ここからは本格的な裁判になります。冒頭陳述、口頭弁論・証拠調べ、証人尋問、論告求刑・弁論の順で進んでいきます。また裁判ってものすごくオープンなんですよ。傍聴券配布のような事件でない限り、いつでも誰でも傍聴できるし、出入りも自由だし、こんなにオープンなんだって思いました。ママさんが、折角の機会なので傍聴したいって言って、僕がやってる裁判を傍聴しにきたけれど、その後、他の事件も傍聴し、挙句の果てには、毎日来てもいいかも、、、って、おいおい。coldsweats01 まぁ、実際の裁判の進め方はTVなんかでやられている感じと大きくは変わらないので省略しますね。
 
6.評議
公判が終わってから評議です。検察官や弁護士がなんじゃかんじゃ言っていたけど、何が本当で何が嘘なのか、そして何を主張として通すべきかを裁判員および裁判官みんなで議論します。この評議内容が一番お知らせしたいのですが、残念ながらこれに関しては守秘義務の壁があり、詳しくは話すことができません、、、てか、捕まってもいいのならしゃべれるけど、それはやめときます。
 
7.判決
評議の結果、裁判官、裁判員全員一致(ここが結構大事)で量刑が決まり、いよいよ被告人に判決を言い渡します。ここでは裁判側で評議した内容を主文として被告人に伝えます。結果次第では傍聴席がざわつきます、、、coldsweats02
さてここまで読んでくれた皆さんに、ここから本当の僕個人の感想を伝えます。
裁判員になることは法律上の義務だということは知っています。けど個人的には自分を犠牲にしてまでも参加しなくてもいいのではないかとも思います。会社が就業規則上は認めていても、実際はそれどころではないと思うのであれば、まずは素直に質問票で答えればいいと思います。そして個人面談で訴えればいいと思います。裁判員裁判って、裁判長をリーダーとして、3名の裁判官と6名の裁判員、数名の補充裁判員がひとつのチームとして動きます。つまり、チームワークを乱すと判断されれば選任されないと思うからです。
また裁判員は無報酬ではありません。日当と交通費は出ます。交通費については、電車等での最寄駅から裁判所までの運賃しか認められません。ただ地方裁判所までの距離が100kmを超える場合は宿泊も認められますが、高級ホテルに泊まれる費用は出ません。でも、1日10,000円未満だと思いますが日当は出ます。日当と言っても、これは所得扱いではなく、会社等を休むことによる損害補償的な意味合いなんで、雑収入扱いになります。よって、確かじゃないですが200,000円以下なら確定申告が不要だったかなと思います。これが所得なら金額に関係なく確定申告が必要なんですよね。
そして、今回僕が何よりも伝えたいのは、お堅いと思っていた裁判官、裁判所で働く方々、、、全然固くないです。むしろ、こういう人達も普通の楽しい人なんだと、すごく親近感がわきました。今回、裁判員裁判が終わったあと、みんなで打ち上げに行き、そして二次会にまで行き、いやぁ、会社の後輩たちよりも付き合いいいやんって感じで、僕はすごく感動しているし、見方が変わりました。ママさんも、生まれて初めて裁判を傍聴し、こんなにオープンなんやったら、友達連れてもっと見に行きたいって言ってます。
裁判員裁判って、机上の論理で物事を判断するのではなく、一般的な常識論も考慮しつつ、判断しませんかっていう事だと思うのです。裁判員裁判がすべて正しいとは思わないけれど、少なくとも裁判員裁判で出された結論っていうのは、誰かから誘導されたわけでもなく、裁判官と裁判員が真剣に証拠を判定した結果出された結論であるということは理解してほしいかなと思います。被告人、被害者がいれば被害者本人やその関係者、それぞれが相反する感情をお持ちなので、双方が納得する結論なんてないと思います。そんな中で感情に流されることなく、出された証拠を吟味し、議論し、そして裁判官、裁判員全員が納得して出した結論なんです。僕のブログを読んでくれた人には、是非とも裁判員裁判に積極的に参加してほしいと思います。
ここまで書くのは、まぁ、今回僕が経験した裁判員裁判のチームが普通にはないくらいの最高のチームだったからかも知れないですけどね。
最後に懐かしくLアートで締めくくりますか。
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あっ、でも茶太郎も忘れないでね。
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